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危機感から生まれたキャリア支援施策——
“主体性”がある社員をサポートする準備は整った

会社と社員の市場価値は比例しないーー。モバイルファクトリーは2017年2月、社員のキャリア支援制度「キャリア奪取」を導入しました。社員が転職していくリスクを負ってまでこの制度をはじめた理由は、モバイルファクトリーが大切にする「主体性」を社員に養ってもらうため。その具体的な内容を紹介します。

東証一部に上場したからといって、個人の市場価値が上がるわけではない

▲東証一部上場セレモニー(左が小泉啓明)

2001年10月、資本金350万円で設立した、有限会社モバイルファクトリー。2003年に株式会社に転換した同社は、二度の上場失敗と役員の一斉退職という冬の時代を抜け、2015年3月にマザーズ上場。そして2017年6月、一部上場企業の仲間入りを果たしました。

そんな偉業が目の前に見えていた2017年1月。採用責任者である小泉啓明の心は、上場に向けて熱を増していく会社とは裏腹に、危機感を抱いていました。

————俺、何か貢献したかな?

小泉 「マザーズ上場のときは、胸を張って貢献したと言えました。自分が採用した人間たちが作った事業が上場につながったと思っていたので。でも、今回の一部上場については、ほとんど自分は何もしていないと思ったんです」

会社の成長に自分が貢献できていない……。小泉はこの事実が自分だけのものではないと感じていました。もしかしたら社員のほとんどは、胸を張って上場を引っ張ったと言えないのではないかと。その疑念は、小泉に大きな危機感を与えました。

小泉 「上場前、会社の知名度が低かった時期は良い意味でのギャップがありました。『無名の会社なのに、結構デキる人』と見られることも多かったんです。でも上場して知名度が上がれば、逆の事態が起きてしまう。社員が転職した先で『上場している会社にいたのに、大したことない人だね』と見られるのは、とても不幸な事態です」

一部上場するまでに会社が成長したとしても、必ずしも社員が成長したわけではない。それを理解せずに慢心してしまうことを恐れ、小泉は4つのキャリア支援施策を提案したのです。会社が潰れても生きていける、「本当の意味での市場価値」を身につけてもらうために。

“共有”を条件にスキルアップをサポートする、2つの制度の活用事例

キャリア支援施策は全部で4つ。「キャリア面談」「外部とのネットワーク構築支援」「キャリアアップ支援」「卒業生とのネットワーク構築」です。それらを束ねて「キャリア奪取」と名付けられ、人事制度として導入されました。

「キャリア面談」は、社員の思い描くキャリアとそこまでのプロセスについて、人事である小泉が1対1で対話する制度。「外部とのネットワーク構築支援」「キャリアアップ支援」は、懇親会や勉強会へ社員が参加する際の費用を会社が負担する制度です。

2017年2月にスタートし、運用から半年時点ではまだまだ活用実績も多くはありません。ですが、中には早速この制度を有効に使っている社員もいます。

エンジニアの丸山拓馬もそのひとり。外部ネットワーク構築支援制度を使い、5月にカリフォルニア州で行われたGoogle I/Oというセッションに参加。その場に集まった世界中の優秀なエンジニアと交流しました。

丸山 「NYのエンジニアと友達になったり、フランス/中国のエンジニアと会話したりと貴重な体験ができました。 現地にいって、その場で世界中の優秀な技術者と話をするというのは楽しいものです」(モバファクブログより)

年に1回のイベントとはいえ、勉強会のためだけにアメリカまでの渡航費を個人で出すのは厳しいところ。丸山からの申請を受け、このセッションの渡航費は、会社負担となりました。

また、位置ゲームアプリ「駅メモ!」チームをまとめるエンジニアは、チームのスピードをさらに加速させるために「キャリアアップ支援」制度を利用しています。素早く状況に対応できる開発手法「アジャイル開発」の勉強会に参加し、3日間の参加費である約30万円は会社から支給されました。

しかしこれらの費用は、“無条件”で会社が支援するというわけではありません。

小泉 「キャリアアップ支援については、申請するときに、その勉強会を受けることによる『あなたにとってのメリット』『会社にとってのメリット』を書いてもらっています。『あなたにとって』が書けなければ、その人が行く意味はない。『会社にとって』が書けなければ、会社がお金を出す理由がない。両方一致して初めて、支援する意義があるんです」

たとえばカリフォルニアのセッションへの参加は、丸山にとっては今後のキャリアを考える上で絶対に必要な経験でした。また、会社にとっても「最新アプリ技術のフィードバックが得られる」「マーケットでの成功例やノウハウを吸収できる」というメリットが認められたため、承認されたのです。

また、「外部ネットワーク構築支援」「キャリアアップ支援」ともに、“共有”を支援の条件としています。外部で得た知見を社内で共有しなければ、費用は支給されないのです。現に丸山はモバファクブログを、アジャイル開発を取得したエンジニアは社内勉強会を通して、ほかの社員にそれぞれその経験をシェアしています。

小泉 「こうした経験がシェアされることで、他の社員にとっても刺激になると考えています。自主的にキャリアを築こうとしている社員を支援することで、会社全体にメリットが還元される、そんな仕組みを作りたかったんです」

外部にネットワークを持っていたり、新しい技能を習得したりする人間が多くなるほど、会社としての生産性がどんどん上がっていく。それが、会社として理想とする姿です。

「卒業生」から学んでほしいのは、キャリアを自ら開拓する姿勢

▲卒業生ネットワーク - 卒業生の講演の様子

キャリア支援施策の最後のひとつが、卒業生ネットワーク。他社で活躍しているモバイルファクトリーの「卒業生」を呼んで講演してもらう制度です。2017年9月現在までに、2名の卒業生が登壇しました。

うち1名は2008年度に新卒でモバイルファクトリーに入社し、当時最年少でマネージャーになった伊佐さん。3年間モバイルファクトリーに在籍したあと、DeNAを経て、2017年現在はリクルートライフスタイルで働いている卒業生です。

当時はどんなことをやっていたのか。DeNAやリクルートと比べてモバイルファクトリーはどんな会社なのか。自身のキャリアについてどう考えて行動してきたのかーー。卒業生の講演では、会社から離れたからこそ見えた世界を語ってもらいました。

そんな伊佐さん含む登壇者に共通していたのは、自分自身でキャリアを作ってきたということです。

小泉 「結果的に彼らは退職しているわけですが、それは明確な将来像があって、そこから逆算してキャリアを自ら開拓していくだけの『主体性』があったから。だからこそいま成功しているんだと思います」

第1回目の講演を受けてのアンケートの中には、「こんな話をされたら、社員が辞めてしまうリスクもあるのでは?」と心配されるコメントもありました。しかし、小泉は、社員が真剣にキャリアを見つめ直した結果の決断であれば、それでもいいと考えています。

小泉 「一番良くないのは、自分が何をやりたいかよくわからない状態で、とりあえず目の前のことをただ何となくやっている状態です。真剣に自分の進むべき道を考えたら、別の場所がいいということもある。それはそれでお互いのために良いことだと思っています」

そうやって辞めていった社員は、いずれモバイルファクトリーの卒業生ネットワークに加わってくれるでしょう。自身のキャリアを作るために会社から離れる決断をした、先輩社員として。

“主体性”のない社員に、会社は「キャリア」を与えられない

▲モバイルファクトリー創立15周年イベントの一幕

卒業生ネットワークという制度は、小泉がこのキャリア支援制度を通して最も伝えたいことを端的に表しています。それは、モバイルファクトリーが社員に求める資質のひとつとして掲げる、“主体性”です。

小泉 「会社が自分たちのキャリアを作ってくれる。そう思われるのが一番心外です。結局、キャリアを作るのは自分自身。会社は制度として支援をしますが、社員がまず動かなければ意味がないんですよ」

社内で高いパフォーマンスを発揮している社員は、外部ネットワーク構築支援やキャリアアップ支援を上手に利用しています。外部との人脈を形成し、スキルを高め、キャリア意識を高めるーー。そのための場に主体的に参加しているのです。また、卒業生たちも主体的にキャリアを考えた結果として、転職を選んでいます。

小泉 「自分で歩いて行く道は、自分で作る。そう思うことがまずは第一歩ですね。会社から与えられるのを待っているだけでは、何も変化は起きないでしょう」

本当の意味での市場価値を身につけてもらうために、モバイルファクトリーは社員の主体的なアクションを待ち望んでいます。

Text by PR Table

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